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 日本の世界遺産 白神山地(22) 「ブナ林の真骨頂」  .




ブナの純林(ブナの森林は森全体が巨大な天然ダムである)





ブナの樹木は、何故曲がっているのか・・?、枝は何故広がっているのか・・?、まっすぐ伸びた方が楽であろうに。
森の空間を埋めるように伸びてゆくブナは、事実、成熟した森では空を覆い隠すほどに枝葉が広がっている。


ブナの森にはよく雨や雪が降る。
空を覆うくらいに広がった葉がその雨を受け、枝や幹を伝い、雨は地中に染込みこむ。
それはまるでブナが両手を広げ雨を集めているようである。


直接地面に落ちた雨も積もった落葉に優しく吸収され、雨が地面をたたく音がしないため、ブナの森では雨の強さを感じない。
山に降った多量の雨を森がスポンジのように蓄えるので、少しくらいの雨では川の水は濁らないし、急激な水位の上昇もない。
これが天然のダムと言われる所以である。


山が天然のダムとして機能すれば、川もコンクリートで固める必要もなく、ホタルなどの棲める自然な岸辺を保てる。

落葉の堆積により肥えた土には多くの昆虫が棲み、魚たちの餌になる。
ブナの幹や枝が曲がっているのも、葉が多く葉脈が深いのも、自然にはすべて、そんな形でそこにあることが必然的で、尚且つ、自然なのである。



因みに、林業がつくる杉など針葉樹の人工林では、真っ直ぐ上へ同じ方向に伸びている。
降った雨水は葉で受けることもなく、雨は直接地面をたたく。

落葉の堆積もなく、むき出しの土は雨に削られ流れ出し、特に、大雨の後は雨にえぐられ深い轍のようになっている。 
川はすぐに濁流となり、土を削られた樹木は簡単に倒れ、土砂と共に流れをせき止め、鉄砲水などの災害を引き起こすのである。
そのため川は堤防を高くし岸はコンクリートで固められ、水生昆虫もいないため魚も棲めない。 

現在、界隈のヤマメやアマゴ、イワナなどの川魚は、ほぼ100パーセント放流によるものである。


ブナの森林は、森全体が巨大な天然ダムになり、森から流れ出た清流は大地を潤し、海に流れて豊かな漁場を生み出し、又、森林は炭酸ガスを吸収し酸素を供給してくれる。


地質活動から八千年を生き抜いたとされるブナは、当時は「何の役にもたたない木」とされてきたが、今は、森林や生態系を守る大切さを我々に教えてくれる。

因みに、世界の森林は陸地面積の26.6%(1995年現在資料)であるが、日本の場合は国土のほぼ70%が森林に覆われているといい、この恵まれた森林を後世に残していくことが、今に生きる我々に課せられている。

自然のままの白神山地は、自然の大切さを、我らに教訓しているのであり、これが、世界遺産の真髄なのである・・!!。



次回、白神山地(23) 「白神ライン





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