世界遺産の日光の寺社群、
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7、日光の世界遺産;二社一寺 「日光山と三所権現」
日光三所権現の男体山と女峰山
創建以後、平安時代には真言宗宗祖の空海や天台宗の高僧・円仁(慈覚大師)らの来山が伝えられる。
円仁は嘉祥(かしょう)元年(848年)に来山し、三仏堂、常行堂、法華堂を創建したとされ、この頃から輪王寺は天台宗寺院としての歩みを始める。
鎌倉時代の日光山は幕府や関東地方の有力豪族の支援を受け隆盛した。
男体山、女峰山、太郎山の三山の神を「日光三所権現」として祀る信仰はこの頃に定着したようである。
三山、三所権現、祭神(垂迹神)、三仏(本地仏)、つまり本地垂迹の対応関係は次のとおりである。
★ 男体山(2,486メートル)=新宮権現=大己貴命(おおなむちのみこと)=千手観音
★ 女峰山(2,464メートル)=滝尾(たきのお)権現=田心姫命(たごりひめのみこと)=阿弥陀如来
★ 太郎山(2,386メートル)=本宮権現=味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)=馬頭観音
以上のように日光山では山、神、仏が一体のものとして信仰されていたのであり、輪王寺本堂(三仏堂)に3体の本尊(千手観音、阿弥陀如来、馬頭観音)を安置するのは、このような信仰形態によるものである。
これは今も尚、日光山は「日光権現」あるいは「三所権現」と呼び慣わしていて、「神仏習合時代」に神々と仏が一体とした由縁で祀られている。
所謂、本地仏名も掲げてあり、上記のの観音名がそうである。
次回、「日光山と神仏習合」
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